WISE・WISE tools 10周年記念アイテム
WISE・WISE toolsは2017年3月30日、オープン10周年を迎えます
「日常使いの伝統工芸」をコンセプトとして生まれたWISE・WISE tools(ワイス・ワイス トゥールス)。
2007年3月に六本木・東京ミッドタウンの開業と同時にオープンしたお店は、今年3月末で10周年を迎えます。
10年の節目、これからも初心を忘れず、魅力的な日用品を通してみなさまに豊かな「暮らし」を提案してまいります。
10周年のお祝いとして、開店当時からご一緒させていただいている陶芸家の徳田吉美さん、起こし文作家の山岡進さんのお2人にご協力いただき、toolsオリジナルの記念アイテムが誕生しました。
鮮やかで楽しい 心が弾むような徳田さんの作品
カラフルで独創的なデザインが目を引く作品は、「漆蒔(うるしまき)」という一度は廃れてしまった技術を
用いて制作されたもの。非常に手間のかかる工程を踏む技法ですが、この美しい発色は他ではなかなか見られません。
徳田さんとの出会いは、店舗開店準備中の10年前。当時、他の作家さんの作品を見に行っていた弊社バイヤー・長谷川が、
たまたま同じ場所で展示されていた徳田さんの作品をひと目見て、「これだ」と直感してお声がけさせていただきました。
それから10年、見る度・使う度に気持ちが明るくなるような作品は、国内はもちろん、海外のお客様にも人気。
徳田さんの明るくやさしいお人柄が、作品にも表れているようです。
10周年アニバーサリー限定カップ&プレート
10周年記念に制作をお願いしたカップは、少しシックなイメージで行きたいという私たちのお願いで、
「イングレイズド」という釉薬に酸化銅を混ぜたもので加筆する、普段お取り扱いさせていただいている作品とは
また違った技法で制作いただいたもの。銅が窯の中で揮発するため、ゆらゆらと揺らいだ様子がそのままグラデーションとして残り、
柔らかで美しい緑色が現れます。
また、裏側には銀彩で10周年の「10」の文字を入れていただきました。
カップとプレートをセット(箱入り)で、10セット限定の販売となります。
試行錯誤の作品づくり
「イングレイズド」は以前と材料が変わってしまい、一時期は思い通りの雰囲気が出せなくなってしまっていました。それをいろいろと試行錯誤されて、やっと納得の行く色が出せるようになった頃に、ワイス・ワイスが今回の依頼をさせていただいたとのこと。私たちにとってはまさに運命のような喜ばしいタイミングでした!
また、カップはすでに制作されたことがあったものの、プレートはこの技法では初めての試み。ふちの部分の緑色は滲みやすく、銀の線を入れることで滲みを抑えているのですが、緑と銀のバランス感にも気を配っていただき、10周年を迎えたtoolsに合わせて上品で洗練された、少し大人な印象のアイテムが完成しました。
完成イメージのイラスト
この柔らかな色み・雰囲気を出すのに苦労されました
イングレイズドのプレートは初めての試み
緑のグラデーションと銀彩のラインで大人な印象
WISE・WISE tools buyer’s voice
佐々木さんは磁器の土を消しゴムくらいのかたさにして削っていきます。
硬くして削る方もいるそうですが時間が何倍もかかってしまうので柔らかいもので削られるそうです。
磁器は2割近く縮むので変形しやすく出来上がりを統一することが難しいです。
01 柔らかで美しい色み
酸化銅が窯の中で揮発し、
ゆらゆらと揺らいだ様子が
そのまま残り、生まれた
グラデーション。
不思議と引き込まれるような
美しさがあります。
02 裏側に隠れた「10」の文字
10周年記念ということで、
カップとプレートともに、
裏側に銀彩で手描き感が
かわいらしい「10」の文字を
入れていただきました。
03 ひとつずつ使ってもセットでも
カップとプレートは
別々で使っても、
プレートをソーサーとして、
そこにお砂糖を置いたり、
またクッキーなどの
小さなお菓子を載せても
素敵です。
ちょうど制作を再開できる状態になっていて幸運でした。
酸化銅により生まれる独特の色合い、銀彩で描かれた裏面の「10」がお気に入りです。
WISE・WISE tools 山田
徳田 吉美さん
WISE・WISE toolsさんには、
私の作家としての遅いスタートの背中を押して、世に出していただいたという思いがありますので、10周年とお聞きし、感慨深いものがありました。
開店後、初めて追加のご注文をいただいた時の嬉しさは、今でも鮮明です。
そんな気持ちを忘れず、これからも作品を通していろんな方々と繋がっていけたなら嬉しいです。
手紙にわくわくを 素朴な美を細やかに表現する山岡さんの起こし文
toolsのロングセラーと言えば、街並はがき!と言うほど、定番として長年人気の高い山岡さんの作品。すべて手作業で作り出されるはがきは、懐かしい情景と、建物のディテールやその中の道具ひとつひとつまで再現された細やかな世界に、思わず引き込まれてしまいます。
「起こし文を始めたのは、ご自身の結婚式の際に、式を行った神社の「鳥居」(写真右)をモチーフにした招待状を作ったことがきっかけ」というエピソードからも、受け取る人を楽しませたいという、山岡さんの手紙への想いを感じます。そんな起こし文だからこそ、全国にファンが広がり、toolsでもこの10年間、人気商品として老若男女問わず多くの方々に愛され続けています。
街並はがき 六本木
山岡さんに制作いただいたのは、昼と夜の六本木の風景をモチーフにした街並はがき・オリジナルバージョン。お昼の方は、東京ミッドタウンをバックにtoolsの店舗の様子を再現。商品も実際にお店で取り扱っているものが並んでいます。
夜の六本木バージョンは、六本木交差点の「ROPPONGI」サインと東京タワーを中心にカラフルなビルが立ち並び、たくさんの車や人で賑わっています。少しバブリーで昭和風味が漂う懐かしい雰囲気も。また、組み立てるとかなり奥行きのあるデザインで、覗き込むとその遠近感から、はがきの中へ引き込まれるような世界観があります。
昼と夜の2枚セットを、特別仕様の封筒入りで販売いたします。
打ち合わせを重ねるごとに改良され 近づく完成形
制作をお願いして以来、山岡さんとは何度も打ち合わせを重ねて、作品を作り上げていただきました。試作を作って持ってきていただき、それを元に「お店にはこの商品を追加で描いてほしい」「この部分は色を変えた方が良いのでは?」「人や猫(山岡さんの「街並はがき」には、猫がたくさん登場します)は入れる?」など、ディテールを相談していきます。山岡さんは私たちの要望に、その場でサラサラッとイラストを描いて認識合わせをしてくれます。
また、いろいろなご相談をする中で、紙の強度と起こす位置を考えて制作しないと組み立てた時にヘタってうまく立たなくなってしまうことや、折り方を説明するイラスト(切手面に描いてあります)を描くのが意外に難しいことなど、制作時のご苦労も知りました。
そんな打ち合わせを重ね、改良を重ねて、tools10周年のお祝いに相応しい「街並はがき 六本木」がついに完成しました!
イラストでイメージ確認
打ち合わせの様子
試作品を元に、ディテールを詰めていきます
緑のグラデーションと銀彩のラインで大人な印象
WISE・WISE tools buyer’s voice
佐々木さんは磁器の土を消しゴムくらいのかたさにして削っていきます。
硬くして削る方もいるそうですが時間が何倍もかかってしまうので柔らかいもので削られるそうです。
磁器は2割近く縮むので変形しやすく出来上がりを統一することが難しいです。
01 見つけて楽しい実在する商品・ランドマーク
はがきの中に並ぶ風景には、
実在するものがたくさん。
お持ちの商品や見覚えのある
ランドマークが、はがきの中に
登場しているかも?
02 はがきとして送れる
通常のはがきと同じく
52円で送ることができます。
郵送に耐えられるよう、
切り込みの所々につなぎ目を残す
工夫が施されています。
03 飾っても贈っても
手紙として送ると
喜ばれるのはもちろん、
自身用に組み立てて
お部屋に飾っても。
組み立てはなかなか大変ですが、
それも楽しみのひとつです。
昼の風景には今年10周年を迎える東京ミッドタウンとtools店。その店内にはたくさんの商品が並んでおり、よく見ると山岡さんの代表作「鳥居」の起こし文もあります。
又、夜の風景には六本木の夜を象徴する様なリムジンやパトカーが走っておりその奥には東京タワーが。
昼と夜とで異なる雰囲気を見せる六本木を細部にわたり表現して頂きました。
WISE・WISE tools 新井
山岡 進さん
WISE・WISE tools10周年おめでとうございます。
街並はがき等の起こし文をオープン当初より扱って戴き、ありがとうございます。
また、「おみやげコンテスト」にも推薦して戴いたおかげで、グランプリを受賞することができました。
さらに光栄にも10周年記念はがき製作のお話を戴き、六本木みやげとして末永く愛されるよう、デザイン致しました。
皆様のご愛顧に感謝し、これからも作品づくりに専念して参ります。